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サンクリ作品紹介 ねこさんとあーみちゃん そのよん 
2008 / 10 / 03 ( Fri )  22:38
 サンシャインクリエイション41で頒布するオリジナル作品「ねこさんとあーみちゃん」。
 プレストーリー連載四回目。


ねこさんとあーみちゃん 数ヶ月前 その三(四日目)

「ただいま」
「おにぃちゃ、おかえりなしゃい!」
 どすん。
 玄関が開いたと同時に飛びついたのは、4歳くらいの女の子。
 大好きな兄の帰りを、本能で察したのです。
「ただいま」
 飛びつかれた十代半ばくらいの少年が、なでなでと頭を撫でます。
「えへへ~」
 女の子は、嬉しそうにニマニマと微笑みました。
「ほ? ねー、なぁに? ぽっけ、なぁに?」
 兄のコートに内ポケットがある事を、女の子は知っています。胸元が膨らんでいました。何かが入っている証拠です。
 兄のコートを必死に掴み、何が入っているのか確かめようと小さな手を伸ばします。
「まだ、ひみつ」
「なーーーーーーーにーー!!」
 しがみつく女の子はそのまま。
 洗面所へ行き、なるべく柔らかいタオルを取りました。
「あーーーーーーーー!!」
 掴まっている内に、女の子の興味はぶら下がる事へと移りました。楽しそうに、ぶらぶら揺れています。
 苦笑しつつ、落ちないように支えます。
 居間へ入り、テーブルへタオルを敷きました。
 まだぶら下がっている女の子を、片手で器用に降ろします。
――ミー……
 そして、内ポケットから仔猫を出しました。
「ほー……」
 女の子の目が、まんまるに。こぼれちゃいそうです。
「あらぁ? おかえりなさ~い、貴俊ちゃん」
「あ、義母さん。なにかミルクとかある?」
「ど……お……のぉ……?」
「実――仔ね――ひろっ――」

 ふわふわ……。
 もこもこ……。
 ちぃちゃい!
 さわりたい!
「さわるーーーーーー!!」
 むぎゅっ!

――ミィィィィィーーーーーーーーーーーーー!!

「あ、こら、そんなムリヤリ……!」

 兄が仔猫を助け出したとき、仔猫はすでに女の子が嫌いになっていました。


本編へつづく?

文 : 瞬く水平
編集 : がらへび





参加します!

10/5(日) オールジャンル同人誌即売会「サンシャインクリエイション41」

サークル名 : 七草粥
スペース : Q-05a (展示ホールA23)

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サンクリ作品紹介 ねこさんとあーみちゃん そのさん 
2008 / 10 / 02 ( Thu )  23:06
 サンシャインクリエイション41で頒布するオリジナル作品「ねこさんとあーみちゃん」。
 プレストーリー連載三回目。


ねこさんとあーみちゃん 一年前(三日目)

「わーーーーーーーー……」
「ここが、新しいお家よぉ」
 ひろい!
 おおきい!
「あーーーーーーーー!!」
 嬉しくなって、走り出す。
「あ、こらぁ」
 おへやがいっぱい!
 ぜんぶあけるー!
「うわっ!?」
「あーーーーーーーっ!?」
 しらないひと!
「女の子……?」
 にげなきゃ!
「あーーーーーーーーー!!」
 居間と和室の柱をぐるりと回る。
 どすん。
 いた!
「おっと……」
「あーーーーーーーーー!?」
 おでこいたぃー。
「ごめんしゃい……」
「うん、それはいいんだけど……」
 しらないひと、わらてるー。
「えへへー」
「えっと……誰?」
 おなまえ?
「あーみ!」
 えーと、
「みっつ!」
「うん、あーみちゃんか。僕は貴俊。で、君はどこから来たの?」
 うーんと、
「あっち!」
「うん、玄関からだね。それはわかってるけど……」
「あらぁ、ごめんなさい、貴俊さん。この子が前に話してた、あなたの妹になる子です」
「妹? ああ、この子が……」
「あーみちゃん、お兄ちゃんですよぉ~」
「おにいちゃ?」
「はい、新しいお家とお兄ちゃんに、ただいま~って」
「ほ?」
 おうち、かえてきたから?
「おにいちゃ、ただいま~!」
「――――」
 ほ?
「――おかえり」
 あー、おにいちゃ、わらたー。
「えへへー」


つづく

文 : 瞬く水平
編集 : がらへび(編集・・載せただけです、うい。)





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サンクリ作品紹介 ねこさんとあーみちゃん そのに 
2008 / 10 / 01 ( Wed )  23:06
 サンシャインクリエイション41で頒布するオリジナル作品「ねこさんとあーみちゃん」。
 プレストーリー連載二回目。


ねこさんとあーみちゃん 数ヶ月前 その二(二日目)

 くらい。
 つめたい。
 さむい。
――ミー……
 いつもの、なきごえがきこえない。
 あったかくならない。
 どうして?
――ミー……
 おなかがすいた。
 でも、なぎごえがきこえないから、おなかはすいたまま。
 あれ?
 なにかきた。
 いつものあったかいのじゃない。
――ミィッ!
 こわい!
 あれ?
 あったかい。
 ふわり。
 ごしごしごし。
――ミィミィミィ! ミー……
 いたぃ……。
 すぽっと、せまくなった。
 でも、あったかい。
 いつものじゃないけど、あったかい。


つづく

文 : 瞬く水平






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サークル名 : 七草粥
スペース : Q-05a (展示ホールA23)
サンクリ作品紹介 ねこさんとあーみちゃん 
2008 / 09 / 30 ( Tue )  23:37
 サンシャインクリエイション41で頒布するオリジナル作品「ねこさんとあーみちゃん」。
 そのプレストーリーを連載していきます。

ねこさんとあーみちゃん 数ヶ月前 その一(一日目)

 しとしとしと。
 住宅街の家々は、人の住む暖かみを持っている。でも、そんな家に囲まれた道は、少し寂しい。
 空から降る雫は、温もりを守る家に当たって音を出す。
 温もりから拒まれた雫は、悲しむ様に冷たい。だから、雨の日は寂しい気がするんだろう。
 僕は雫が、土に当たる音が好きだった。雨の日は、しばしば近くの公園で音を聴く。
 公園の大きな樹の下なら、傘を差さずにジッと音が聴ける。
 道に落ちる雫は悲しい音が鳴る。道は落ちてきた雫を拒んで、流す事しかできない。
 土なら、落ちてきた雫を抱いて温めてくれる。音が優しくなるのは、受け入れてくれる場所だからだ。
 僕は、雫が土に当たる音を聴く事で、思い出す。
――ミー……
 雨の音しか鳴らない公園に、小さな鳴き声が聞こえた。
 誰かを探している様な、心細い声。
 この場所に似合わない、悲しい鳴き声の主を僕は探した。すぐ近くの筈だ。
――ミー……
 大きな樹の後ろ。僕と反対側に声の主は居た。
 声の主は、まだ目も開いていない小さな仔猫だった。真っ黒い仔猫は一生懸命、顔を上げて鳴いている。寒そうに震えながら。
 不意に気付く。この仔は、受け入れて貰えなかったんだ。だから、寒いんだ。
 仔猫にそっと触れる。
――ミィッ!
 驚いたのか、触れた手に噛み付かれた。仔猫だからか、痛くない。構わず抱き上げて、コートの袖で濡れた毛並みにそって拭く。
――ミィミィミィ! ミー……
 この仔猫は、教えて貰った僕が受け入れよう。
 僕はコートの内ポケットに仔猫を入れた。ポケットの中の確かな温もりを感じながら、家族の待つ家への帰り道を歩く。
 まずは毛布を用意して、高いところで寝かそう。小さな家族の手が触れるには、この仔はまだ小さすぎるから。
 僕は、好奇心旺盛で元気な妹を思い出し、クスクスクスと一人で笑ってしまった。

つづく





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○あにち
身近な世界での話を作って、CM的映像演出をしたいなぁ。

○がらへび
描くのは好き、作曲も好き、お話も書きたい、いろいろ食指がのびてます。

○たいさ : 未稿

○びこた (Bikota)
シナリオ、映像、音楽の組み合わせで
意義と面白みのある作品を表現したいです。

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